おっさんの韓国生存記

韓国で住んでいる中年の男です。

40歳無能リーマンの社内生存戦略

今年40歳で、ADHDが発覚した僕は現在韓国ソウルにある大手企業の課長職だ。韓国語がネイティブではない上、ケアレスミスの多さに後輩からも上司からも呆れられている。FP&Aというファイナンスよりの事務職について10ヶ月。マーケティング担当だった頃は成果も無いくせにそれらしきパワポ能力と弁が立っていたので誰も僕が仕事ができない男だとは思っていなかった。しかし、現在は本社最上階にある部屋の中で、周囲の白い目と上司の嫌悪感に満ちた視線を感じながら、時間が過ぎていくのを耐えながら待っている状況だ。

このような状況から抜け出すためにも転職を考えて履歴書を送っているのだが、年齢の問題からか、中々受け入れてもらえない。かかりつけの精神科の主治医も、その歳だと転職は無理だから、上司に怒られるのと周囲の白い目線に耐えながら、今の場所で粛々と生きていくしかないよとアドバイスなのか嫌味なのか判断がつかないコメントをもらった。そしてうつ病薬を若干強くしてもらうことになった。何としてでも死なずに耐えろということだろう。

社内でこのようなイメージを好転させて、少しでも居やすい環境にもっていくように頭を使わないと行けない状況だ。全ての原因は自分にあるのだから、自分で何とかするしかない。

まず、自分の今の社内でのポジジョンを客観的に明確化しよう。40歳で課長ではあるが、実務能力は新入社員なみで、彼らよりケアレスミスが多い。そして、コミュニケーション力がないため会話が少なく、暗いイメージを醸し出しているので周囲も鬱陶しいようだ。上司からは努力が足りないと叱られてばかりおり、誰にも聞こえるように大きな声で怒鳴りつけられるので、怒られキャラが確率されている。完全に負け犬イメージのポジションだ。仕事の内容は細かい数字のすり合わせばかりなので、散漫な僕には全くもって苦痛以外の何者でもない。仕事はつまらないので、それもやはり暗いオーラを出しているのだろう。これらの事項は改善の余地がない。自分にハンディキャップがあり才能もないわけで、努力をした所で自分を苦しめるだけだ。

唯一の武器は、日本語がネイティブであるということくらいだが、これは日本で生まれたということを意味するだけで、会社に大きな貢献が出来るわけでもない。そして、僕は読書が好きで、毎日何らかの本を読んでおり、毎日認知能力を改善させるためのサプリを飲んだり、瞑想をしたりしながら、僕なりに脳力を高める努力はしており、これらの事項は全く苦にならず、朝4時から出勤するまで毎日続けている。英語の勉強も始めた。毎日電話で英会話をしたり英語アプリで勉強をしており、英語の力は少しづつ着いてきている。さらに、会計関連の資格の勉強もしながら実務の知識をつけるように努力したり、Excelの機能を少しづつ実習して少しでも早く正確に処理ができるようにこまめに短縮キーを覚えている。そしてお酒は完全にやめた。毎日僕の脳を最大限に活かすためには、アルコールはマイナスでしかないからだ。

このように見てみると、僕の強みというのは、コツコツと必要で重要なことを行うことである。僕は昔からどんくさいと言われて機敏に物事に対応できなかったものの、最後の最後には大逆転して一気にエースの座に上り詰めたことが幾度がある。結局は、今はこつこつと必要なことを行い、様々な屈辱や侮辱行為に耐えながらも、諦めずに努力することしかできることがないのだ。時を待とう。これしかない。最近韓国で出版された本で「努力の裏切り」という本を読んだ。才能があるから努力ができて、成果がでるのであって、才能がないのに努力しようとしても努力できないし成果がでないというのが内容だ。つまり、今の僕を見ると、努力すること自体が才能がある証拠。だから、時を待とう。今の負け犬のイメージから、スターへとイメチェンできるようになるには、時間が必要だ。