おっさんの韓国生存記

韓国で住んでいる中年の男です。

セフレ探しに困らない恋愛工学って?

 モテるにはどうすればいいの?セフレを作るにはどうすればいいの?男性にとっては永遠の課題です。ここでは、そんな疑問に答えるヒントになる、下記「恋愛工学の教科書」を読んでの内容の吟味と感想を述べたいと思います。

恋愛工学の教科書 科学的に証明された恋愛の理論

恋愛工学の教科書 科学的に証明された恋愛の理論

  • 作者:ゴッホ
  • 発売日: 2018/07/09
  • メディア: Kindle版
 

 

1.モテる・モテないの定義

 モテる男というのは極論かも知れませんが、セックスに困らない男のこと、つまりセフレが多い等の男のことを指します。そしてこのセックスに困らない要素、セフレを多数抱えることが可能な能力を持ち得るためには、年齢と共に変化する魅力を備えなければなりません。魅力というのは、一般的に次のように時系列で変化するものです。つまり、小学校なら足が速い、中学校なら不良、大学生ならおしゃれ、社会人なら企業名、30代は仕事ができる、40代はカネがある、50代以降は権力という具合です。
 このように、魅力というのは、世代や状況に応じて変わるものですが、社会人であれば根本的に2つのファンダメンタルバリュー(fundamental value)が必要になります。つまり、①見た目と②カネの2要素です。そしてこれらを掛け合わせた以下のようなマトリックス思考で、女性は男性の魅力を判断するそうです。

画像1

 モテる男のファンダメンタルバリューを有する男というのは上記のスターに位置する男性のことであるので、基本的にはイケメンになる努力とカネを稼ぐ努力を行うことによる飽くなき自己改善が必要となります。女性の視点からすると、問題児と負け犬はおそらく恋愛の対象外で、金のなる木とスターに位置する男性とのみ「関わる」ことになるでしょう。
 ここで重要なのは、進化生物学の観点から、女性は本能的に男性をgood genes(良い遺伝子)とgood dad(良い父親)に分けているということです。 そのため、セックスするという観点から見ればスター男性との接触になり、子育てをするということになるのであれば、金のなる木で優しい男性ということになります。good genes(良い遺伝子)とgood dad(良い父親)の両方を兼ね備えているのであれば、結婚という形になるでしょうが、 モテたい=セックスしたい男性の観点からすると、good genes(良い遺伝子)であることを女性に認知させる必要があります。これが男性性をアピールすることにつながります。そのため、自分から一人の女性に必死にアプローチする、友達として見られるというのは、女性の立場からすれば、前者は魅力がない、後者は異性ではないということで、good genes(良い遺伝子)ではないと判断されてしまいます。結果、非モテコミットへの落とし穴にはまってしまうということを認識する必要があります。   

2.「モテる」の行動モデルと指標

 上記で、魅力的なモテる男性とはどういう男性かを論じました。男性側は前提としてファンダメンタルバリューを高め、女性側にgood genes(良い遺伝子)であると認知させるように努める必要があります。それを前提に、本書では、 セックスに困らない男になるためのアクションを、ACSモデルという3つのフェーズに分けて必要な行動を提示してくれています。私なりに図解してみると以下の通りです。

セックス

 上記の3段階の行動モデルが基本的なゴール(セックス)までの道筋になります。詳細は本書を読んでくれればと思いますが、上記の行動モデルとファンダメンタルバリューについてPDCAサイクルを回しながら自分を改善していく必要があるわけです。そして、PDCAサイクルを回すためには基本的には指標が必要となりますが、モテるの指標は次のような数式で表すことができます。

モテる=セックスの回数=試行数×ヒットレシオ(セックスできる確率)

 ですので、ヒットレシオを高めるためには上記の行動モデルの精度とファンダメンタルバリュー自体を高める努力が必要で、最後に一番重要なのは試行数を増やす、つまり実行してみるための「勇気」です。本書に書かれていることは、全て有効かも知れませんが、やってみないことには何の価値もありません。ですので、本書を読んで納得して終わると、基本的にはお金の無駄になるでしょう。

3.本書に対する正論的批判

  本書は、上記のフレームワークに基づき、より詳細で実践的な行動指針を逐一説明してくれています。LINEでのアポの取り方から、ホテルに入った後の手順まで実践的なテクニックを具体的に説明してくれています。童貞の男性、現在我慢できない男性にとっては天からの贈り物のような本ではないでしょうか?
 しかし、私はあえて正論で締めたいと思います。この本の根本的な問題は何でしょうか?それは、女性に対する愛がないということです。結果、女性を人としてみるのではなくセックスの対象としてしか見ていません。タイトルが恋愛「工学」であるので、機械的なモデリングを意図した本であるのは理解しているつもりですが、セックスをするためだけに女性に近づく人生は、男性にとっても楽しい人生なのでしょうか?(セフレの多い人生は楽しいかも知れませんが、ここではそんなことは無いだろうと思いたい所です。)
 女性は、女性である前に、人です。それぞれが人生の喜怒哀楽を背負って重い人生を生きています。たとえ男性がセックスすることが一番重要な生物だとしても、そんな女性に対して失礼な内容だと思いますし、男性自身もそのような機械的で低俗な視点で女性を見ることで、女性の本当の魅力や人間性を知る機会を失い、最愛のパートナーを見つけることができなくなるかも知れません。
 私も男性ですので、正直に告白しますと、興味本位でこの本を読みました。しかし、人生を豊に生きるというのは、色々な形で人間関係を結び関係性を構築していくことです。女性を性の対象としてしか見ない生き方は、いつしか後悔する日がくるのではないかと憂慮しています。(でも、WinWinになるようなセフレの関係なら問題ないかも知れません。)気になる方は読んでみて下さいね。そして、私もこの本は重宝したく思います。綺麗ごとを言うのは高みを体験してから言うべきですよね。