猫課長の暮らしと社会@韓国

知ってて損しない情報まとめサイトです。

MENU

極右DHCは竹田恒泰を起用している時点でマーケティング戦略としてOUT

 

1.DHCの昨今の対応 

 今朝方DHCの公式ホームページにて、その企画である『ヤケクソくじ』への会長のコメントが掲載されたことを知りました。その内容の中に『サントリーのCMに起用されているタレントはどういうわけか全員がコリアン系の日本人です。そのためネットではチョントリーと揶揄されているようです。DHCは起用タレントをはじめ、すべてが純粋な日本企業です』という内容があり、それが現在非難の対象となっている状況です。
 私が言及するまでもなく、本コメントには①サントリーへの敵対心、②在日コリアンへの差別意識、③日本人であることが優越であるという3つの要素が読み取れます。

画像1

 

2.海外から見たDHCの姿 

 特に②③におけるDHCの態様は、今に始まったことではなく、数年前から韓国でもその内容が報道されております。二つのニュース映像を紹介します。
 一つ目の映像はDHCテレビジョンでの代表嫌韓論客である竹田恒泰等が、DHCテレビジョンを筆頭に地上派及びユーチューブ等で嫌韓を煽る放送を拡大生産しているという韓国のJTBCニュース。
 二つ目の映像は、在日コリアンの辛淑玉氏がDHCテレビジョンの人権侵害を指摘しながら放送審議会であるBPOへ申告した所、その申告が人権侵害であると認容されたものの、極右勢力から深刻な嫌がらせを受け、ドイツに逃亡せざるを得なくなったという内容です。
 これら2つのニュースから、DHCテレビジョンがどれだけ日本の極右勢力の支持を得ているのかが分かると思います。

 

3.DHCの事業戦略

 何故、DHC会長である吉田嘉明氏は、ここまでレイシストとしての態様を継続し続けるのでしょうか?オンライン上で検索してみても、その人物像をみることはできませんでした。ここでは、DHCグループという企業の一戦略としてのレイシストポジションが、どういう意味を持つのかを分析してみようと思います。 

 1)DHCグループの会社形態

 まず、DHCは上場会社ではないようです。つまり、非公開会社の大会社であるので、取締役会の設置は義務ではありませんが、少なくとも会計監査人と監査役一人ずつ設置しなければならないはずです。調べてみたところ、弁護士の方がその役割を担っているようです。しかし、どちらにせよ、オーナー企業ということで、株価や社会的評価を気にせず、会長の独断で事業を遂行できる、会長の意向に従うしかないという社内構造が予想できます。

 2)DHCの現在の事業状況

 下記を見れば分かるとおり、DHCの売上と純利益は年々減少傾向にあり、特に純利益においては20年になると前年よりも2.2%と急激な減少が見られます。これでは「ヤケクソ」になるのも理解できないわけではありませんね。

画像2

 3)消費者の年齢層

 次に、DHCの購入者の年齢層を見てみましょう。以下のグラフでは母数が圧倒的に少ないため、飽くまで仮説に過ぎませんが、DHC商品の消費者層は、比較的若い世代であると想定できると思います。

画像3 

 4)DHCの市場占有率

 通販健康食品における市場占有率を見るとサントリーは17%で1位、DHCは7.4%で2位となっています。市場は基本的に二極分化しますから、通販健康食品事業においてはサントリーとDHCの双璧が作られているといっても過言ではないでしょう。ともあれ、DHCにとってはサントリーは越えなければならない壁であり、その他企業から、No.2の座を守らなければならない位置であることが分かります。

画像4

 5)DHCのポジション

 世界的なマーケティング戦略家であるアル・ライズによれば、マーケティングとは知覚を巡る戦いであるといいます。つまり、商品の品質や優劣よりも顧客の心にどう知覚されるかが重要だということです。そして、その心に入り込むためには、一気に入り込まなければならないのです。何故なら、人々は自己の心を変えたがらないからです。つまり、短時間の内に消費者にショックを与えて、消費者の心にそのイメージを焼きつかせることが重要となります。

 DHCにおいては、それが『極右』『愛国』企業というポジションであったのだと思います。では、何故、DHCはこのようなポジションを知覚させようとしたのでしょうか。3)でDHCの消費者層は若者であると想定しました。だとすると、DHCは若者に対してアピールをすることを第一に考えるはずです。DHCは、『極右』『愛国』ポジションが若者に響くと考えたのではないでしょうか。

  6)『極右』『愛国』が若者に響いている?

 では、実際、若者と『極右』『愛国』は結びつくものなのでしょうか?下記の年代別の安部内閣支持率を見れば分かるとおり、支持率が最も高いのは何と29歳以下の若者であることが分かります。

画像5

 しかし、若者世代が安部内閣を支持するからといって、それが若者=『愛国』『極右』を意味するのかという疑問が残ります。何故こういう結果になったのでしょうか?以下の現代ビジネスの分析が、参考になります。

テレビのワイドショーやツイッターなどを観測していると、安倍政権を支持しているのはもはや狭量で盲信的なネット右翼だけ――という認識を抱いてしまいそうになる。しかし、こうしたメディアの主な利用者である中高年層にはまったく理解しがたい光景が、多くの若年ユーザーを抱えるタイプのSNS、例えばTikTokでは広がっている。ツイッターで「安倍晋三」と検索すると、上位に表示されるのは軒並み安倍批判、政権批判のツイートだ。しかしTikTokではそうではない。・・・どうやら、若年層からの「安倍支持」や「安倍人気」のニュアンスは、他の世代とは相当に異なっているようだ。若者たちの間では、安倍総理は「この国の頼もしいリーダー」「反対勢力を退け、諸外国に毅然と対応する右派政治家」として人気があるわけではない。その容姿や、プライベートで時折見せるような「天然」的なふるまいも相まって、「かわいいおじさん」という文脈において人気を博しているのだ。
なぜ若者は、それでも「安倍晋三」を支持するのか(御田寺 圭) | 現代ビジネス | 講談社(1/7) (ismedia.jp)

画像6

 上記イメージはTikTokにある安部さん関連の動画となります。現代ビジネスが分析したように、確かに若者が安部総理を好意的に受け入れているという事実は存在しますが、そのことが若者=『極右』『愛国』ということにはならないようです。しかし、その点を看過していたかどうかは定かではありませんが、DHCは、サントリーとの差別化を図るために、『極右』『愛国』というイメージを消費者に植え付け、そこから『極右』『愛国』政権である安部内閣に親和的企業であるという知覚を生み出し、若者消費者の流入を狙っていたのではないのかという仮説を導けるのではないでしょうか。
 今回のヤケクソくじの一件も、20年度の業績の急激な悪化を挽回するため、『極右』『愛国』の与党に親和的であろう若者をさらに積極的に流入させようとした一貫的なマーケティング戦略であったと考えると、企業家としての戦略としては、完全に戦略の因果関係を間違えていますが、辻褄が合うように思えます。

 

4.DHCと『ガースーです』の共通点

 これまでの議論を整理すると、DHCは自己の顧客層が若者世代というデータに基づき、彼らが与党に親和的であるという性向を掴み、彼らの心の中に響く独自のポジションを占有するため、『愛国』『極右』的なイメージを作り上げてきたのではないかと考えることができます。しかし、実績を見ても、昨今の世論の非難を見ても、その戦略は裏目に出ていることが分かります。何故なら、与党を支持する若者は、『愛国』『極右』だから支持しているのではなく、『首相なのにいじられる普通のおっさんというギャップ』に親近感を抱いているだけだった可能性が高いからです。つまり、DHCのマーケティング戦略は、因果関係を単純に捉えすぎた、履き違えたということができるのではないでしょうか?
 これは、コロナ禍において『ガースーです』と冗談を飛ばしたガースーさんが、若者へ親近感を提供しようとして非難を浴びている現在の状況とオーバーラップします。若者に親和的なイメージ作りをしようとした所は理解できますが、タイミングを完全に見誤っていました。
 利益を出したいから、人気を得たいからという理由で、単純なデータ分析による単純なアクションでは、因果関係やタイミングなど、その他の変数を考慮しないことで別の問題を引き起こす可能性があります。DHCは人権差別企業であることから不買運動の兆候が見られますし、ガースーさんは現在リーダーの資質を問われています。結局のところ、DHCもガースーさんも、KYだったという点において、共通項を見出すことができるのではないかと思います。 

 

 

 最後にですが、竹田恒泰の著書における発言等が人種差別に当たると裁判所に最近認定されています。差別指摘は「公正な論評」 作家の竹田氏敗訴―東京地裁:時事ドットコム (jiji.com) 

 このような人とタッグを組んで極右的な放送を続けるDHCを野放しにしてもいいのでしょうか?